骨粗しょう症で腰椎骨折

突然の骨折 骨粗しょう症

骨粗しょう症って言葉は聞いたことありますが、身近なものとしては感じていませんでした。冬のある日、母が椅子から転倒して腰の骨を骨折しました。74歳の時です。昨日まで元気に歩いていたのに、この日から一ヵ月ほぼ寝たきり。病院では骨粗しょう症で、骨が脆くなっている状態で転んだのが原因だと。骨粗しょう症になると少しの衝撃でも骨折してしまうそうです。そして冬の寒い時期に多いと。本人は何年か前に骨密度の検査を受けて問題なかったそうです。74歳ですが、毎日運動もしていて、食事もしっかり摂るので、本人も家族も健康だと思い込んでいました。目に見えない部分なので怖いですね。

骨折時の骨密度 腰椎65% 股関節76%  正常は若年成人の80%以上、質量減少は70%~80%、70%以下が骨粗しょう症です。

腰椎65%なので骨粗しょう症の数値。一箇所の骨折ですんで良かったと思うしかありません。

そんな時初めて骨粗しょう症について調べました。この年齢だと大腿骨や脊柱を折って、そのまま寝たきりになってしまう事もあるそうです。転倒して手や腕の骨折も多い。正直ぞっとしましたね。当たり前かもしれないですけど、本人も家族も何の準備もしていない。突然寝たきりになる大変さを思い知りました。最初は食事どころか寝返りや呼吸をするのも苦しそうでした。腰を折ってしまっては力の入りようがないですよね。痛みがある中で、食事や起き上がり、トイレ移動を周りの素人が行いました。痛くて動けない大人を移動させる方法も手探りです。普段から介護をされている方の大変さを実感しました。一ヵ月そんな生活が続きました。痛みがあって寝たきりだとテレビを観たり人と話すのも億劫になってしまうのでしょう。真夏じゃなくて助かりましたが、治るのだろうか?歩けるようになるのだろうか?不安になりました。

治療法

栄養不足なのか、運動不足、年齢によるもの原因は様々ですが、骨がスカスカになってしまっているので、骨の密度を高めなければいけない。年齢や骨折の箇所や程度によって治療方法は変わってくると思いますが、母はフォルテオという注射での治療でした。

このフォルテオは、ほぼ毎日続けなければいけません。お腹や太ももなどに自分で注射です。一日一回しかも2年間。一生のうちで一回しか出来ないそうです。食事から摂る栄養だけでは間に合わないのでしょう。自分で注射を打つことに抵抗があったようですが、不安なく歩けるようにと頑張ってました。誰でも注射を打つのは怖いと思いますが、短い注射針の簡単なキットなので直ぐに覚えられます。打ち忘れの無いようにカレンダーももらえて、毎日チェックします。ある程度まとめて薬をもらえて冷蔵庫保管です。毎日の日課にするしかありません。

4か月後、骨折時65%だった腰椎の骨密度が69%に上がりました。注射や食事療法が効果あったのでしょう。

最初は市販のコルセットを使ったのですが、合わなくて痛がるので病院で作ってもらったコルセットを使いました。コルセットは2ヵ月くらいはめてました。人によっては市販のものでも大丈夫だと思います。

食事療法と運動

予防はやはり食生活と運動と言われます。カルシウム(牛乳、豆腐、チーズ、納豆、ヨーグルト、小松菜、ワカメ、ワカサギ、モロヘイヤなど)とビタミンD(干し椎茸、いわし丸干し、鮭、サンマ、カレイ、卵など)。もちろんダメなのは加工食品やインスタント食品。よく言われる健康食材を摂取しなければいけません。ただ年齢によって栄養の吸収率が違うので年配の方は多めに取らないといけませんね。病気によってはお薬と組み合わせが悪い食材もあるので気を付けましょう。

運動をしないと骨も筋肉も弱ってきてしまいます。適度な運動をしましょう。骨折などして、動けない状態が続くと、使っていない筋肉が弱り歩けなくなる悪循環になってしまいます。食事と運動は大事ですね。母は毎日10,000歩くらい歩くようになりました。もともと歩いたり適度な運動はしていたので、母の場合は必要な量の栄養が摂れていなかったのでしょう。日光に当たることも大切です。運動にもなりますし、日光に当たるとカルシウムの吸収を助けてくれるビタミンDが吸収されるようです。

骨粗しょう症の治療は注射、お薬、食事療法、運動療法と根気よく長く続けなければいけません。その分予防も毎日コツコツやらないといけませんね。骨を作っていくので。

まとめ

母は寝たきりが一ヵ月、その後コルセットを付けながらの生活一ヵ月でした。その後は普通の生活ができるようになりました。生活において注射の副作用はなかったようです。ただ母は他の病気の治療の為に注射は8か月くらいで止めました。どんな病気や怪我でも、当たり前の日常生活を奪われると大変です。日ごろからの心がけですね。女性の方が多い病気なので、健康だと思っていても、いろいろ検査は大切ですね。

あと高齢の方は家の中で転倒して骨折も多いそうです。母も家の中でした。家の中は安心してしまうのでしょうけど、段差や階段など気を付けましょう。階段から転んで骨折ってよく聞きますよね。

こんな事があって、自分たちが何も出来ないことに気付かされました。何かあっても何とかできると思っていましたし、何も起こらないとも思っていました。自分たちの親、祖父母、自分たちも含め病気や事故、介護は必ず付いてくるものだと思い勉強をしていくことにしました。

仕事の休みを利用して介護職員初任者研修を受講しました。昔のヘルパー2級です。思っていた以上に幅広く勉強になりました。全くの無知のまま向き合うのとでは、技術的な面も精神的な面も違うと感じました。

介護する側もされる側も、ストレスの無いようにしていくのが理想ですね。その為にはもう少し勉強していきます。