福祉用具のベッド、車いす、トイレ、購入かレンタルか?


利用者が使用している車椅子やベット。利用者負担が1割~3割の自己負担で借りる事ができます。1割負担であれば5,000円する物が1ヶ月500円です。何をどれくらい使用するかによって購入より安く使用できますので福祉用具を使って過ごしやすい暮らしを目指しましょう。

要介護4の私の祖母も福祉用具のレンタルをしています。ベッド、車椅子、歩行器、ポータブルトイレ。ポータブルトイレはレンタルではなく購入になります。

これがあることによって一人でトイレにいけたり、車椅子に乗り移れたりします。足がだいぶ悪いのですが自分で歩くようにしないと完璧に歩けなくなってしまうので、家でのトイレは必ず歩行器を使って行きます。夜間はポータブルトイレを利用したり自力で行っています。ケアマネさんと福祉用具相談専門員の方がこの人にはこれがいいと、一人一人に合わせた用具をチョイスしてくれるので祖母はまだまだ元気でいられます!

レンタルの対象となる13種目

* 対象介護度 要介護2〜5

車椅子

自走用標準車椅子、普通型電動車椅子または介助用標準型車椅子

車椅子付属品

クッション、電動補助装置等、車椅子を一体的に使用されるもの

特殊寝台

サイドレール(ベッド柵)付き又は取付け可能なベッドで、背上げ又は脚上げ機能、もしくは高さ調節が付いたもの

特殊寝台付属品

マットレス、サイドレール等であって、特殊寝台と一体的に使用されるもの

床ずれ防止用具

送風装置または空気圧調整装置を備えた空気マット、水等によって減圧による体圧分散効果をもつ全身用のマット 

体位変換機

起き上がり補助装置、要介護者等の体位変換を容易にする機能があるもの、体位の保持のみを目的とするものは除く

認知症老人徘徊感知機器

認知症高齢者が屋外へでようとしたときなど、センサーにより通報するもの、離床センサーなど

移動用リフト

自力での移動が困難な者の移動を補助する工事不要の移動用リフト、バスリフトなど

* 対象介護度要支援1.2 要介護1〜5

手すり

取り付けに際し工事を伴わないもの

スロープ

段差解消のためのもので工事を伴わないもの

歩行器

車輪を有するものは、体の前および左右を囲む取手等があるもの、四脚を有するものにあっては、上肢で保持して移動させるものが可能なもの

歩行補助つえ

松葉づえ、プラットホーム・クラッチ、カナディアン・クラッチ、ロフストランド・クラッチ、多点杖に限る

自動排泄処理装置

尿、便を自動的に吸収、かつ、尿や便の経路となる部分を分割することが可能な構造、または介護を行う者が容易に使える構造のもの(レンタル対象は本体のみ)

↑尿と便を吸引するのは要介護4・5 要支援1〜要介護5までは尿のみ吸収

車椅子の種類

レンタルできる物の種類がたくさんありすぎてどれがいいのか迷ってしまいますし、素人にはわかりません。車椅子だけでもたくさんありますが、電動車椅子もレンタルできる事を知って驚いたので少しご紹介します。

自走用標準型車椅子

自分で動かして移動するタイプの車椅子ですね。車椅子を実際に乗ってみるとわかりますが、歩くのには気にならない段差も車椅子では通れなくなります。高齢になってからは腕の力も衰えているので速やかに住宅改修などをして段差を解消し、自力で生活できる環境を整えましょう。

◎座面昇降式車椅子

レバーを使い座面を上下に動かします。自由に高さ調整できるので乗り降りや家事をするときに助かります。

◎片手駆動式車椅子

通称 ワンアームドライブ 利き手側の車輪に片方だけ回すと方向転換できるようになっているので片手が不自由な方などに向いています。

◎家屋内専用六輪型車椅子

日本の家屋は車椅子用に作られているわけではないので直進はいけますが、直角に曲がったり、所々に段差があったりするので車椅子をご家庭で使うのは難しいのが現状です。これは少しの段差ならラクに超えれますし、この6輪を使って小回りで角を曲がれるようになるわけです。普通の4輪+後ろに2輪ついています。

◎介助用標準車椅子

車椅子を自分で動かすのではなく誰かに押してもらう用の車椅子です。自分で持って回す所はついてないです。坂道などで介助者の負担を減らすためモーターがついた介助用電動車椅子もあります。

◎リクライニング式車椅子

車椅子で長時間座っているのが難しい症状の方が使います。倒せれるのでラクな姿勢を保てますが一般的な車椅子と比べると寸法が大きいです。

◎普通型電動車椅子

レバーを前後左右に動かすだけなので力はいりません。変則機能もあり2キロ、4キロ、6キロと切り替えができます。あります。重さが60キロくらいありますし電気で動くので充電したり整備が必要となってきますので介助者と同居していないと使用は困難になります。

◎ハンドル型電動車椅子

高齢者が買い物や通院などに行くときに乗っている電動カーです。私はこれがレンタルできるとは思っていなかったので皆さん購入されていると思っていました。最高6キロで、持続走行20~30キロだそうです。レンタルしても1割なのでピンキリですが2500円前後で乗ることが出来ます。車を乗れなくなったお年寄りが一人でどこかに移動ができるというのは喜びでしょうね。

購入できる5種目

腰掛便座

  • 自動排泄処理装置の交換可能部品
  • 入浴補助用具
  • 簡易浴槽
  • 移動用リフトのつり具部分

主に、直接肌に触れる物は購入しなければいけないと覚えてもらえればいいです。

福祉用具購入費は同一年度で1種目1回限り10万円と定められています。

障害者総合支援法における福祉用具

≪補装具の種類≫

障害者、障害児

装具、義肢、座位保持装置、盲人安全つえ、義眼、補聴器、車椅子、電動車椅子、歩行器、歩行補助つえ、重度障害者用意思伝達装置

障害児のみ

起立保持具、 座位保持いす 頭部保持具、排便補助具

*障害児とは18歳未満、障害者は18歳以上となります。

補装具は1割負担で購入となります。一定以上の所得がある場合は支給にはなりません。

≪日常生活用具≫

介護・訓練支援用具

特殊寝台、特殊マットなどその他、実用性のあるもの

自立生活支援用具

入浴補助用具、聴覚障害者用屋内信号装置などその他、実用性のあるもの

在宅療養等支援用具

電気式たん吸引機、盲人用体温計その他、実用性のあるもの

情報・意思疎通支援用具

点字器、人口喉頭その他、実用性のあるもの

排泄処理支援用具

ストーマ装具その他の実用性のあるもの

居宅生活動作補助用具

障害者等の居宅生活動作等を円滑にする道具であって設置に小規模な住宅改修を伴うもの

介護保険の保険給付対象となる種目であれば、介護保険からレンタルや購入費の支給がされます。

 
要支援度介護予防サービスの支給限度額
要支援15,003単位-/月
要支援2

10,473単位/月

要介護度居宅サービスの支給限度額
要介護116,692単位/月
要介護219,616単位/月
要介護326,931単位/月
要介護430,806単位/月
要介護536,065 単位/月

インターネットやホームセンターで安価なものも販売されていますが、福祉用具専門相談員がいますのでアドバイスを基に最適なものを選び使用しましょう。メンテナンスもしてくれますし、不都合があれば選び直しできますので安心です。

また安易な車椅子や介護ベッドの利用などは生活不活発病の引き金になるので、やってあげている、やりすぎな介護はやめましょう。

生活不活発病とは?

生活不活発病(廃用症候群)とは、病気やケガなどのため長期間安静を続けることで身体能力の低下をもたらすことです。動かないので気分が落ち込みうつ状態になったり精神状態まで悪くなります。

高齢者は筋力低下も早いので、歩くのが遅いからと言って簡単に車椅子などを使ってしまえば、どんどん歩けなくなってしまいます。歩けないから家の中に引きこもる。部屋からでなくなる。ベットに1日中寝ている。

動こうと思った頃には体も精神的にも対応できなくなっています。

かといって、車椅子を使うなということではなく、安易な使い方はやめましょうということなので間違えないでくださいね!介護を勉強するまでは車椅子を使ったほうがラクでしょ?と私は思っていたので、知らなければやりすぎ、おせっかいのままだったと思います。

足、腰の骨折や病気でしばらく安静の入院をした場合など、なりやすいので積極的にリハビリをしたくなるような声掛けができるといいですね。

過度の安静が生活不活発病を引き起こす原因になりますので、リハビリをしたり外出をするように心掛けましょう。これはあなたの仕事だよと無理のない『やること』を作ってあげるのもいいと思います。

福祉用具利用手順

  1. ケアマネジャー、地域包括支援センターに相談
  2. ケアプラン作成。福祉用具貸与事業者を選定
  3. 福祉用具専門相談員が利用者宅を訪問。選定、提案
  4. 事業者が用具を納品し、利用者の適合状況を確認
  5. 用具を決定。利用者と福祉用具貸与事業者が契約
  6. レンタル開始

レンタルが始まると定期的にメンテナンスにきてくれます。自分にあわない、あっても使わなくなったなどあれば正直に伝えましょう。

福祉用具を使用すると、これがあるならできるという幅が広がります。しかし、用具に頼りすぎて残存機能を低下させる恐れもあるので相談員と共によりよい暮らしの為の解決をしていきましょう。