介護職員初任者研修を受講

資格を取るまでの経緯

介護の仕事に就くので資格がいるという事で受講される方も多いと思います。
私達は仕事に就くのでという目的ではなく自分の親や祖父母が高齢になると共に、少しでも事前に病気や介護の知識を勉強したいと思い初任者研修を受けました。
自分自身も年齢を重ねると、育ててもらった立場から面倒を見る立場に変わっていきます。若い頃は自由に過ごしそんな事は考える事もありませんでした。
初任者研修の資格を取ろう!という一番のきっかけは母が骨粗しょう症になり、いきなり1ヵ月間寝たきりになったことでした。昨日まで普通に生活していた人間が寝たきり。
本人も家族もいきなりの事なので、体力的にも精神的にも対応できませんでした。歳を重ねるごとにもっと重度な介護が必要となってくる可能性も脳裏によぎりました。
初任者研修だけでもとても勉強にりますが、せっかくなのでもっと勉強がしたくなり、その後、福祉用具専門相談員と福祉住環境コーディネーターも受けました。

介護職員初任者研修

こちらは介護の現場で働くにしても、一番入口の資格ではないでしょうか。制度の変更で昔のヘルパー2級です。
介護職の求人によりますが、応募資格が初任者研修をもっているものというのが多いです。
また、資格を持っていない方でも、資格取得制度がある就職先であれば、仕事をしながら資格をとれ、金額の負担もないので利用されるといいと思います。私達が研修を受けた時にも、何名かいらっしゃいました。

介護の現状から、座学、実技と幅広く学べます。15日間くらいの授業で朝から夕方までみっちりなので、しばらく勉学から離れていた身としては、何時間も机に集中して向かうという事はとても疲れました。

学校選び

介護職員初任者研修を受けようと調べると沢山の学校が出てきます。けっこう値段もバラバラだったりしますよ。正直何を基準で選べばよいのかも分かりません。
学校の場所、通える日程、受講費用、評判などなど。私は仕事をしながら休日を利用して週一回のカリキュラムを希望。その時の条件に合ったのが未来ケアカレッジでした。週一回の授業だと4ヶ月かかることになります。4カ月間、休日が潰れるので長く感じました。この時で費用はテキスト込みで5万円弱。時期や通う日程にもよって違いがあります。

学校によって、週5、土日のみ、週一で毎週〇曜日のように何種類かパターンがあります。その時の自分の条件に合う所を見つければよいと思います。

未来ケアカレッジはとてもアットホームな感じの学校でした。講師の方は現場で長く働かれている方なので、生の声が聞けます。
私の知り合いで他の学校へ通った人もいますが、授業も厳しかったようで、学校によって違いはあると思います。テキストも見せてもらいましたが、未来ケアの方が分りやすそうな感じでした。勉強なので厳しい方がちゃんとやってくれているという充実感があるかもしれませんが、私には未来ケアがあっていたと思います。長い授業なので飽きてしまってもいけませんしね。

学校 授業

私が行ったクラスは20名くらい、そのうち男性は3割。20代から60代まで年齢層は幅広い。4割くらいの方が、現在介護関係のお仕事に就いている方で、その他の方は、今後介護の仕事をしようと考えてる方や、今後の家族の介護の為に来てる方も多かったです。現在家族の介護中で対応の仕方を学びに来てる方もいました。グループになって勉強することも多く仲良くなれます。介護の勉強をしたいという方は基本的に根が優しいので、来られる方は良い人ばかりです。
今では試験を受ける外国の方も多いので、4~5年前から全てにフリガナが打たれるようになったそうです。フリガナが打たれていても専門用語なんて日本人でも難しいのにすごいですよね。超高齢化社会なので皆さん活躍されてほしいです。

最初の頃は座学が中心。まったくの素人なので、感心させられる事が多いのですが、朝から夕方までみっちりなので眠たくなってしまいます。これが毎日だったら辛いので週一の授業でよかったと思いました。

その後、何人かでグループになり実技を行います。食事や入浴、排泄、車いす、ベッドでの起き上がり、車いすへ移動、着替え、歯磨き、などなど。
どれも介助者と介助される側を交替でやっていきます。先生がササっとやるので簡単にできると思ってしまうのですが実際にやるのは難しいですね。シーツの敷き方も何回もやっていれば覚えますが、数回やっただけではすぐに忘れてしまいます。

一つ一つのやり方を先生が教えてくれます。素人がやると、車いすを押すのも怖いし、自分が乗って押される方はもっと怖い。
普通にやっているようで、体の位置や力の入れ方、コミュニケーションなど奥が深い。着替えにしても移乗にしても、全部コツがあり、勉強になります。

オムツ交換もやりましたが、現実にされると思うと抵抗があるのが正直な感想です。する側よりもされる側の方が学べるものが大きかったです。

一番大事だと思えたのはやはり尊厳ですね。誰でも食事、入浴、排泄など人にやってもらいたいと思っている方はいないと思う。自分のペースで食べたいし、体の洗い方でも人によって違いますよね。
排泄に関しては誰もが、自分で済ませたいと願うと思います。それでもできなくなってしまった場合。相手の立場にどれだけなれるのか。
尊厳をどこまで大事にできるのか。常に介護者の課題だと思います。

この初任者研修は正直大変勉強になりました。もちろん現場の方からすれば基礎を習っただけで、マニュアルと現場は違う!と思われるでしょうが、無知で過ごすよりも今後に活かせるものが多々あります。

この研修は介護を仕事としてするしない関係なく皆が受けるべきだと感じました。今の超高齢化社会で家族で介護をしなければいけない状況も出てくると思います。研修を受けることにより、双方の気持ちや介護職の方の気持ちも多少は分かるのではないでしょうか。

受けてみて

講師の先生方も、試験に受かるように授業を進めていってくれます。
受講生の方も様々なので、休憩中に必ず職場から電話がかかってくるお忙しい人や夜勤明けの眠たい中授業を受けて頑張っていらっしゃる方もいます。逆に携帯を開いたり、ずっと寝ていたりと何をしに来たんだろという人もいます。
それでも最終的に資格がとれればいいですが、せっかくお金を払って勉強するわけなのでその時間を無駄にすることないよう、教えてくれる講師の方にも失礼がないようできるといいですね。