視神経萎縮症

視神経萎縮とは

中枢神経の一つである視神経は障害を受けると回復しませんし、再生し元に戻ることもありません。様々な原因で視神経や網膜神経節細胞に障害が長期に起こりますと、視神経と神経節細胞は萎縮して視神経乳頭の色調が蒼白化していきます。つまり、視神経萎縮は、網膜神経節細胞とその軸索である視神経が変性し脱落した状態の総称です。

症状

視神経炎や視神経症、ぶどう膜炎、緑内障などの病気の末期にみられ、視神経乳頭が萎縮して蒼白となり、視力低下や視野狭窄をきたす状態です。通常回復することはなく、両眼、片眼に起こることもあります。幼少期は視力のは発達途上のため、成長が遅れているのか障害が発生したかは区別がつきにくい時があります。小児の発達が遅延または後退している場合、行動異常がある場合は視機能低下を疑って眼科へ受診してください。

原因

外傷や蓄膿、シンナーや結核の治療薬などの薬物中毒などからおこる視神経症や視神経炎、ベーチェット病などのぶどう膜炎、緑内障が進行して末期になれば視神経が萎縮して機能を失い症状がでてきます。

治療法

視神経萎縮自体を治す、治療は難しいので早期に発見し進行を食い止めることが必須です。重要なことは、頭蓋腫瘍など生命を左右する原因となる病気が隠れていないかを早急に調べ、取り除くことで萎縮の進行を防ぎます。気になる症状があれば早めに受診しましょう。